作品名
アンノウンヒプノ ~大丈夫、私の声に委ねて~
作品概要
基本情報
- サークル: エロトランス
- 種類: 催眠音声(バイノーラル/本番なし・ドライ中心の構成)
- シナリオ: サイミー
- 声優: 天知遥
- イラスト: ひみちゅ♪(AI イラストではない旨、販売ページ表記)
- 収録形式: WAV(48kHz/24bit)および MP3(320kbps)のほか、正面 ONLY 版(声優の読み直し)が別途ある旨、販売ページ表記
収録の長さ(パッケージ表記より)
- バイノーラル版(本レビューが対象としたトラック): 約 1 時間 50 分(110 分)
- 正面 ONLY 版: 約 1 時間 41 分(101 分)(定位の動きを抑えたい向け)
パートの長さ(目安)
バイノーラル本編を 01〜06 の区切りで示した目安です(文字起こしデータに基づくため、実音声と数秒ずれることがあります)。
- 01 注意事項 … 約 1:32
- 02 催眠導入 … 約 5:16
- 03 催眠誘導 … 約 39:11
- 04 深化 … 約 32:23
- 05 性感パート … 約 27:36
- 06 覚醒 … 約 3:52
聴取時の身体反応(心拍)
下記グラフは polar10 という心拍センサを装着して音声を聞いたときの波形です。交感神経と副交感神経系の優位度を可視化したものと考えてください。

波形はかなりわかりやすく出ています。おおむね下に振れるほど副交感神経側(リラックス)、上に振れるほど交感神経側(覚醒・興奮)に寄った変化と捉えられます。
催眠誘導と深化が長く続く今作では、約 1 時間までは下振れが続き、副交感神経優位のリラックス状態が読み取れます。上のパート表(おおむね 02〜04)に相当する区間で、急かされずに落ち着いているイメージと重なります。
1:19 あたりにもう一段、波形が下がる区間があります。深化の終盤から性感パートへ移る付近にあたり、本作の魅力である「誰も体験したことのない深い催眠」は、このあたりに詰まっていると感じます。
性感パートでは上振れのなかでも小刻みな変動が続き、身体が反応している様子がうかがえます。興奮が単調に上がるだけでなく、刺激に合わせて刻々と変わっているようにも見えます。グラフだけでも、制作の品質の高さが伝わる内容でした。
作品評価グラフ
各軸は10点満点です。トランス度は暗示への没入の深さ、快楽度は報酬系・トリガー設計の強度、満足度は興奮のあとの収束と安心感を表します。

どんな人におすすめか
- 深い催眠に時間をかけて落ちていく過程そのものを楽しみたい人
- 日々に対して疲れている人
- 夜眠れない日がある人
- 幸福・称賛・波の引きと返しで心象の快感を積み上げるタイプが好きな人
- 安眠で終えるトラックと R18 に入るトラックを用途で選びたい人
合わない人: 短時間で刺激だけ欲しい人、濃厚なストーリー性が欲しい人、長い催眠誘導が苦手な人。
総合評価
★10/10
- 価格: 1,650 円(税込・infotxt 記載)
- セール: 2026 年 5 月 15 日まで 20% OFF で 1,320 円の記載あり(条件・更新は販売ページに従ってください)
- クーポン: 15% OFF クーポンありの記載あり(適用条件は販売ページの表示に従ってください)
- 体験版: あり(記載)
価格やキャンペーンは変更されることがあります。
作品解説と感想
作品像
本作は、販売文が掲げる通り**「究極の催眠状態」「落ちたあともまだ先がある」という縦長の構成です。オープニングでは「名前も正体も後回し」にしつつ、あなたを救うヒーローとも半分冗談とも取れる距離感で、聴き手と語り手の関係を早い段階で「信頼と委ね」に寄せていきます。以降はベッドで横になり、通知を切り、独りで声に集中できる**状態づくりから入り、深呼吸で心と体を同時に落とす説明が続きます。ここは短尺作品のようにいきなり深部へ落とすのではなく、現実側の準備と身体のリズムから入るタイプです。
深化パートでは、透明な空間や水に浮かぶイメージ、鼓動の感覚、そして一度だけ浅く戻してからさらに深く沈むといった往復が繰り返されます。販売文の「終わりと思ったらまだ先がある」は、この戻しと再沈の手触りとしても読めます。性感パートでは、幸福・称賛・自己肯定に近い言葉が密集し、波が引いて渇き、また返ってくるような起伏で、心象の快感を何度も畳みかけます。最後は数え上げの覚醒で暗示を解き、日常へ戻す手順と、また会いに来てほしいという余韻で締めます。
バイノーラル版では、語りが左右や距離感を移動する設計になっており、傾聴しながら頭の中の定位が変わる没入が主役です。気が散りやすい場合は、パッケージに含まれる正面 ONLY 版(読み直し収録)が用意されている点も、販売側の配慮として挙げられます。
パート解説
催眠導入(約 1:32–6:48)
うん、やっと来ましたか?待っていましたよ。そろそろ来る頃だと思っていました。そんなに緊張する必要はありません。この世界はあなたにとって必要な場所なんですから。
出会いの台詞から、待っていた/来る運命といった必然性がにじませられます。正体不明のままラポールを塗る作りで、以降の「委ね」を受け止める土台になります。
名前も、正体も。でも、自己紹介は少しだけ後回しにしたくなる。そんな気分なんです。
名前も正体も後回しと先に宣言しておき、聴き手の好奇心を「情報」ではなく関係性の温度に向け直す段取りです。説明が遅れるほど、声だけを頼りにする時間が長くなります。
あなたを救うヒーローとでも言っておきましょうか。もう半分冗談ですけど、あながち間違いでもありません。
ヒーロー/半分冗談という言い方で、距離感を一気に縮めつつ、真面目すぎない甘さを残しています。正体が伏せられたまま「信頼できる相手」像だけ先に立ち上げる作りです。
そう、催眠を使って、ね。催眠といっても怪しいものじゃないんです。あなたを洗脳したり、無理に操ったりするものではありません。
催眠のイメージを否定から入って整え、抵抗を下げてから本線へ進む典型的な入り方です。
究極の安らぎ。今まで感じたことがないくらい深い、深い世界へ。
短い導入のうちに、縦長の構成(「まだ深い」が続く前提)が先に提示されます。ここまでが「約束」で、その後の長い誘導・深化が約束を果たすための手順として読めます。
催眠誘導(約 6:48–45:59)
そして、リラックスできるベッドや布団に寝転んで、電気も消して、誰も入ってこない状態を作って、そのまま眠っても大丈夫なような、自分が一番休まる状態を作ってください。
環境の固定(暗さ・孤独・安全)を具体的に言語化したうえで、深呼吸の反復へ入ります。落としゴムの合図や、吸って/吐いての反復は、ペーシング(注意を声のリズムに乗せる誘導)として長く続きます。
お隣、失礼しますね。私はこうやって移動することもありますけど、自分の左に物があるだとか、右には壁があるだとか、
バイノーラル版では、こうした台詞で定位の移動が物語として説明され、左右の耳を追う理由がそのまま没入のレールになります。
あなたはただ私の声に耳を澄ませるだけでいいんです。そうすれば自然とその安らぎの扉が開いていきますから
「すること」を減らし、聴くことだけに意識を集約する宣言が、以降の深化のレールになります。
このパートは尺が長く、深呼吸のあと足先から顔までの脱力、10 から 0 のカウントなど、いわゆる漸進的な弛緩が続きます。短尺作品の「一気に落とす」型ではなく、身体の各部位に意識を置いてから抜くことで、抵抗が少しずつ溶けていく設計です。
あなたは私で、私はあなたなんですよ。私はあなたの無意識。
誘導の後半で、語り手の正体が無意識として明かされます。ここまで積んできた「声に委ねる」が、自己の内側への委ねとして言語化される転換点で、そのまま深化パートの無意識の声という主題へ接続します。
深化(約 45:59–1:18:22)
休むためには後戻りするのも必要なこと。落ちるだけじゃなく、浮かぶ感覚も楽しんでみようか。少ーしだけ、ほんの少しだけ、意識が戻ってくる。
深さを一方向に積むだけでなく、浅い覚醒を挟んで再び沈むことで、トランスの層を厚くしていきます。主観では「まだ終わらない」「戻ったのにまた溶ける」という、販売文の縦長の深さと相性がよいです。
この感覚が病みつきになってしまうほどに、あなたは透明な空間に溶けることにハマっていく。ズブズブと深い沼に沈んでいくように。
往復のたびに「戻りたさ」が強調されるので、沈むこと自体が報酬として感じやすい書き方です。終わりが見えにくくなるのは、演出として意図的な揺さぶりでもあります。
かすかに背中に感じるそれは、扉。そう、さらに深い催眠状態に入ることができる、扉。
「底」に着いたあとにさらに扉があるというメタファーで、販売文の「終わりと思ったらまだ先がある」を、台詞レベルで回収しています。ここから先は、一人では開けられない扉として語り手の介在が必須になる、という物語上の理由づけにもなっています。
だから私が言わなくても、あなたは完全に意識を手放し始めてる。私に、無意識の声に委ね切っている、という方が正しいかもしれませんね。
委ねというキーワードが、関係性と深さの両方に接続します。
性感パート(約 1:18:22–1:45:58)
私たちは今あなたの心に最も深く触れられる場所にいる あなたの心の中心部私が話しているだけで その声が言葉が心に触れる
幸福・快感の語りが密集する区間です。言葉が心に触れるという表現が、ドライ寄りの設計(身体より心象)をはっきり示します。
エッチな絶頂はまた後で、今はその感覚を楽しんで。
心象の快感を先に積み上げ、身体のクライマックスを後ろにずらす宣言になっています。「幸福の波」「渇き」「返ってくる波」という流れが、台詞上で何度も言語化されます。
一度味わったあの感覚が忘れられない。また欲しい。波が引いて心が渇いていく。でも安心してね。私はあなたの味方。
引きと渇きを経て、さらに大きな波が返ってくる、という起伏が続きます。報酬系の「もう一度」を物語として組み込んでいます。
後半では、心で受け止めきれないほどの刺激が頭・脳の感覚へ移る描写が続き、ドライでも身体反応の言語化が一段増える構成です(心拍グラフの上振れ+小刻みな変動とも整合しやすい読みです)。
覚醒(約 1:45:58–1:49:49)
今から1から10まで数を数えていきます数が増えるたびにあなたにかけていた暗示は解け 催眠状態から目覚めることができますよ
段階的覚醒で暗示を解く手順がはっきりしています。
暗示はきれいさっぱりなくなっていく。けど、心には満たされている感覚、充実感や満足感、幸せの感覚は残したままなので、安心して覚醒しましょうね。
解除後の主観を満足感に寄せて残す一文があり、長尺のあとの気持ちよさの持ち帰り方が明示されます。カウントの早い段階で入るので、「暗示は消えるが幸福感は残る」が先に約束され、以降の数字は身体感覚の戻り方として読めます。
今日のところは終わりにしますが、あなたがまた私を求めれば、いつでも私はあなたの前に現れます。
解除と再訪の誘いがセットになっており、長尺を聴き終えたあとも「物語が切れずに閉じる」締め方です。無意識としての語り手が、日常側に小さな戻り道を残す役割にもなっています。
作品感想
今回はサークル名「エロトランス」様の新作を聞かせていただきました。
本作は【究極の催眠状態】をコンセプトに設計されていますが、波形で見てもわかる通り素晴らしい完成度です。集中力さえ切れなければかなり深いトランス状態が味わえる一方、誘導時間が長いため催眠にかかる感覚が薄い方だと途中で置いてかれちゃうかなと感じました。催眠好きのための正統派催眠音声、という感想ですね。
直接的な性的描写はなく、完全にドライ特化型作品です。深い脳イキが連続で来る構成で、女性の方でも楽しめるかなと思います。催眠音声好きの方にはぜひ勧めたい作品ですね。
では、良き催眠ライフを👋
